<初めに> |
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「初めての自作スピーカーの作り方講座」の記念すべき第一弾は、バスレフの小型ブックシェルフです。 |
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<材料選びと切断> |
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箱(=エンクロージャー)製作に使用する材に特に決まりはありません。良く言われることですが、ユニットが入っていた段ボール箱に穴を開けてユニットを取り付けてもきちんと音は出ます。 ただ、やはり木材、それも均一で比重が高いもので作ってあげた方が良い音になるのは事実です。 無垢の一枚板でも良いですし、集成材でも良いでしょう。材によって響きが変わってくるので、楽器などで使われている材なども視野に入れつつ徐々に自分好みの材を探していくのも面白いものです。 また、そうした無垢系の材だけでなく、一般的にはMDFと呼ばれる人工材や各種合板などもスピーカー作りには向いています。 均質で比重が高いこと、強度もあること、そしてなにより無垢系の材に比べて安価なので、今やスピーカーエンクロージャーの材料の主流となっています。 |
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さて、今回の「フルレンジ・バスレフスピーカー作り」は合板にてエンクロージャーを製作していきます。 合板と言えばフィンランドバーチ合板が高級どころとして有名ですが、今回はシナアピトン合板にしてみました(写真)。木口の縞模様が美しく、オーディオ用としても定評があるからです。もちろん手持ちの材を使っても構いません。小型の箱なので厚みは15mm程度で充分です。 |
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材のカットはホームセンターなどでもやってくれますし、ネットの木材店ではカットまでしてくれるところもあります。また、ユニットによってはエンクロージャーのキットも出ていますので、それを利用しても良いでしょう。 自分でカットする場合は精度が大切です。各寸法もさることながら、直線にカットが出来ていないと組み上げるときに隙間ができてしまいますし、直角をきちんと出してあげることも大切です。 とはいっても、けして職人技が必要という訳ではありません。 素人が手軽にホームセンターなどで入手できる切断系の工具としてはジグソー・丸ノコがありますが、それらに加え写真のような直線カット用のガイドがあれば、素人でも綺麗な直線カットが可能です。 ジグソー・丸ノコがあるなら、是非入手しておきましょう。 |
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あとは写真のようなスライド丸ノコがあれば楽にプロ並みの正確なカットが可能です。 切断幅がだいたい30cm程度までしかないのが難点ですが(機種にもよります)、今回のような小型エンクロージャーはもちろん、バックロードホーンなどの小さいパーツが多いエンクロージャー製作にはもってこいです。 カットラインにレーザーを照射して位置合わせできるタイプなどは、コンマ何mmの精度で切断することができます。しかも、速くて楽。 もちろん手ノコでも構いませんが、スピーカー作りはカットの精度・直線が命です。 電動工具は今やホームセンターで安価に入手できるので、是非なにかしらの切断系の電動工具を揃えてください。 |
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また、どの工具を使うにしろ、切断工具は危険が伴います。無理に工具を揃えずにカットサービスを積極的に利用するのもひとつの手かもしれませんね。 |
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